こんにちは!さんてです。
今回は2019年の滋賀医科大学編入試験の受験記についてお話したいと思います。
滋賀医科大学の最寄り駅は「JR瀬田駅」という駅なのですが、初めて訪れた感想は、
京都から近い!
でした(笑)
電車で約15分だったかと思います。京都へ通勤・通学する人がとても多そうな印象ですね。
今回も、試験概要、筆記試験、面接の順で受験記をご紹介したいと思います!
- 滋賀医科大学医学部編入試験の受験を目指している方
- 医学部編入試験に興味のある方
- 受験本番に臨まれる方
目次
滋賀医科大学の立地
瀬田は「京都の郊外」という印象で、駅周辺にはアパホテルといくつかのビジネスホテルがあります。1次試験の受験者は260~300名ほどの数になるため、試験日程が発表されたら、早めにホテルをおさえましょう。
「瀬田駅から滋賀医大行きのバスが多く出ている」「試験は朝9時ごろ開始」という理由から、バスで滋賀医大まで向かいます。20分くらいです。
募集要項
滋賀医大の募集要項はオーソドックスなものだと思います。出願に関して特徴的な点をあげますと、
◯募集人員は15名(地域枠含む)と、他大学より多い。
◯推薦書が必要。
といったところです。
入学者数が他より多い、交通のアクセスが良い、4科目型だが、物理・化学はマーク式問題、といった点から、毎年かなりの出願者がいるようです。
1次試験:マーク式試験
マーク式の物理・化学・生命科学
編入試験のある大学の中で、マーク式を出題するところは「高知」「山口」「滋賀」の3つです。科目は「物理」「化学」「生命科学」「英語」の4つです。
ここ数年の滋賀において、物理・化学のレベルは主に高校範囲となっています。そして、「問題量がとても多い」ことも特徴です。
90分で生・物・化を解くのですが、120分くらいの分量があったように思います。筆者は物理と化学の数問を解き終わりませんでしたが、筆記試験は通過できました。
マーク式の対策はKalsテキストと過去問で行う
まず、生命科学の問題は「簡単なものもあれば、異常なほど難しいものがある」という特徴をもちます。ここで重要なポイントは「みなが正解するものを見極め、正解する」です。
Kalsのテキストやワークブックには、講師が厳選した問題がたくさん載せられています。これを何回も反復し漏れをなくすこと。そして、筆者はさらにKalsにある過去問8問分の内容を確認しました。
過去問には解答が無いため、ググりましょう。大半のものは答えが分かるはずです。逆に、それでも分からないものは、「本番で誰も解けず差がつかない」のでスルーでOKです。
次に物理・化学です。最近の滋賀の出題範囲は高校レベルなので、Kalsの「スタンダード物理・化学」で学習できる範囲かと思います。ただ、「慣性モーメント」や「レイノルズ数」「SN1置換、SN2置換」など大学初頭レベルの「力学」「流体力学」「有機化学」などでピンポイントな出題があります。
理工学部卒である筆者には既習範囲だったため、過去問をベースに復習できました。しかし、文系卒キャリアの方にとって、自分でここを勉強することは正直キツいのではないかと思います。大学範囲のプライオリティーは下げておき、不安な場合はKalsのチューターに相談してみてください。
マーク式の英語
一方、英語ですが、60分間で合計4問あります。その内容と時間配分の目安は、
- 文法、空欄補充 10問 (5分)
- 文法、誤所指摘 10分 (5分)
- 文章問題2題 (50分)
といった感じです。文法問題は、TOEFL iBTの旧式であるTOEFL ITPの、文法問題にかなり類似しています。筆者は、「旺文社 TOEFL ITP テスト文法問題攻略」のChapter 1とChapter 2を解きました。効果的に演習が行えるのでオススメです。
自分が筆記を通過できたのは、英語の出来がかなり良かったからではないかと思います。
2次試験:記述試験(午前)&面接試験(午後)
滋賀の2次は「記述試験」と「面接」の両方を行う、珍しいパターンです。午前中に筆記、午後に面接とハードスケジュールのため、気持ちの切り替えが大変です。
この同日のパターンでは、筆記試験をスーツで受けなければならず、ネクタイが苦手な筆者は少し嫌でした。ただ、試験会場では、上着を脱いだり、ネクタイを少しゆるめている人も多かったです。
筆記のタイトルは「小論文I」と「小論文II」となっています。
記述試験の小論文I、小論文IIとは?
「小論文I」とは「生命科学の筆記問題」、「小論文II」とは「医療時事などに関する論述という、いわゆる小論文」です。
「小論文I」という表現のため、全て文章で答える形式です。さらに、字数制限がないため、「何を、どこまで書くか」を判断しなければなりません。余計なことを書くと時間不足になります。
2019年の問題内容は以下の内容でした。
- 日本在住の日本人と、ハワイ在住の日系米国人の、がんの罹患率比較
- アジアとヨーロッパの、がんの罹患率比較
- グレリンやレプチンに関する問題
ここ数年の滋賀では「がんに関する出題が多い」ようです。Kalsでもがんに関する講義が複数あり、それなりに学習したつもりでしたが、まだ理解が浅く、1と2に関してあまり解答できませんでした。
試験後、反省していたところ、問題で聞かれていた内容がドンピシャであてはまるブルーバックスの本を発見しました。「奥田昌子著 欧米人とはこんなに違った日本人の「体質」」です。
「これを読んでいたら・・・」と思いましたが、受験期間中に、勉強目的の読書までする余裕はありませんでした。
面接では「なぜ滋賀医大か?」が問われる
面接時間は15分で、質問内容は「志望理由」「将来の医師像」や経歴に関するものなどオーソドックスな内容です。
雰囲気も穏やかなものでした。ただ大きなポイントなのは「なぜ、数ある大学から滋賀医大を志望するのか」について必ず聞かれることです。毎年聞いているようです。
筆者は、下記の旨のことを話しました。
「貴学を含む滋賀県内の大学で医工連携の取り組みが特に活発です。将来工学の専門性を医学に取り入れたいと考えている自分にとって、滋賀医大で勉強することは、そうした医工連携の取り組みの学びとなるためです」
面接官の反応は「なるほど~そうなのですね~」といった、まぁまぁのレスポンスでした。この程度のことが言えれば十分なのか、それともまだまだ足りないのか、正直わかりません。ただ、「何かしら言えるようにきちんと用意」しておきましょう。
まとめ
いかがでしだでしょうか。今回は滋賀医科大学の受験記についてまとめてみました。
滋賀医大は生命科学の記述力が重要ですが、物理・化学もあまり無視できないといった、必要な対策の幅が広めな大学だと思います。
最後まで読んで下さりありがとうございました!
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