ミニコラム

【就活生向け】プラントエンジニアリングとは?

こんにちは!さんてです。

皆さんは「エンジニア」と聞くと、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?

ネットやSNSで「エンジニア」と検索すると、「ITエンジニア」や「プログラミングエンジニア」などなどプログラミング関連の職種が多く表示されます。

つまり、社会一般において、エンジニアと言われて人々がまず思い浮かべるのは「情報系エンジニア」なのだと思われます。

ところで、皆さんは「プラントエンジニア」という職種をご存じでしょうか?今回は、そんな知る人ぞ知る系のエンジニアについてお話ししたいと思います。

さんて

IT系とは異なるエンジニアである「プラントエンジニア」とはどんな職業なのか。実は、以前筆者が働いていた業界です。

この記事は、主に下記のような人向けのものになります。

この記事は、下記のような人向けのものです。
  • 「プラントエンジニアリング業界」に興味がある学生
  • 石油や天然ガス、電力など「エネルギー業界」に興味がある学生
  • 技術系だが、様々な海外で働いてみたい方

目次

プラントエンジニアリングとは?

プラントエンジニアリングの意味

そもそも、「プラントエンジニアリング」という言葉はどういう意味をもつのでしょうか?

まず、「プラント(Plant)」とは「工場」や「設備」などを意味します。

「工場」と聞くと、Factoryという英単語も思い浮かびます。

FactoryとPlantの違いですが、Factoryが「車やロボットなど製造品を作る工場」を指すのに対し、Plantは「石油や液化天然ガス(LNG)、電力など、資源やエネルギーを生み出す工場」を指すようです。

次に、「エンジニアリング(Engineering)」には「工学」という訳語があてられます。

では、工学とはなにか?これは、「数学や物理、化学、生物などの学問を利用して、実用的なモノを生み出すこと」だと思います。

つまり、プラントエンジニアリングとは、「自然科学学問の知見を活かして、エネルギーを生み出す設備を創り出すこと」と言い換えられます。

さらに、そういった仕事に従事する人間を「プラントエンジニア」と呼ぶのです。

実際のプラントエンジニアリング

まず、プラントエンジニアリングという言葉の意味そのものを捉えてみました。しかし、実際にその業界に携わった人間からすると、プラントを生み出すためには、数学や物理の知識だけでは、到底足りません

結論として、プラントエンジニアには、自然科学学問の知識だけではなく以下の素養も強く求められます。

  1. スケジュールと人員をこまめに管理する能力
  2. 国内外の新しい地での適応能力
  3. 技術的、環境的、政治的な問題に臨機応変に対応する能力

筆者は、大学院で機械工学を専攻していました。そんな自分は、ソフトを作り出すITエンジニアではなく、ハードを作り出すエンジニアとして働きたいと、就活している時に考えていました。

しかし、メーカーに就職して設計を長年やっていく、「職人的なエンジニア」とも少しちがうな、と思っていました。

そんな中、プラントというハードを作り出す仕事だが、様々な海外に飛び回り、設計だけでなく、大規模なヒトやお金を回すことが求められる「プラントエンジニア」という仕事を知り、大変に興味をもったのです。

そして、実際に4年ほど働いてみて(エンジニアとしては長くはありませんが)そのイメージは間違っていないと思います。

プラントエンジニアリングという業界

正確には、「プラントを作り出す」ではなく、「プラントを建設する」という表現を使います。

モノによりますが、基本的にプラントとは広大な敷地に建設される設備の集合体です。

具体的には、石油精製所やLNGプラント、様々な発電所などですから、プラントとは広大なものなのです。

では、「建設業」というカテゴリーなのか?と問われると、建設業とは少しちがうかなと思います。

「建設業」と聞くと、一軒家やマンション、アパート、オフィスビルなどの、生活で関わる場を建設する業界をイメージします。

一方、プラント内で取り扱われる石油や天然ガスは、燃えたり爆発したりする物質であるため、「非常に危険な」ものです。

他にも毒ガスとなる物質もたくさん生成されます。建設業で取り扱う建物では、こういった危険物は比較的限られているのではないでしょうか。

「ヒトが暮らすという目的ではない」「危険物が縦横無尽に行きわたる」という観点から、「プラントエンジニアリング」は「建設業」とは別に分類されていると考えられます。

関連する業界

では、プラントエンジニアリング業界と関連のある業界は何でしょうか。

エンジニアリング企業の顧客は主に、「石油会社」や「ガス会社」、「電力会社」です。これらの企業は、プラントを保有し、石油やガス、電力などのエネルギーを作り出しています。

こういった顧客から、エンジニアリング企業は「新規プラント建設プロジェクト」を受注します。

プラント建設には「大きな物量とコスト」がかかります。そのため、基本的に顧客は自社でプラントを作るのではなく、専門業者であるエンジニアリング企業に「プロジェクトごと発注」するのです。

さて、エンジニアリング企業は、必ずしも自社で建設作業に使用する機材や、実際に作業に当たる人員を抱えてはいません。

大きなプロジェクトであれば、建設工事を専門として扱う企業に、建設工事を発注します。

さんて

つまり、プラントプロジェクトの大きな流れとして、顧客がエンジニアリング企業に「プロジェクトを発注」し、エンジニアリング企業が工事専門企業に「建設工事を発注」します。

一般的に、顧客はClientと呼ばれます。しかしプラント業界では、顧客はプラントを操業する会社であることから、Operatorと呼ばれます。

あるいは、「そのプロジェクトは顧客のためにある」という意識から、顧客のみをCompanyと呼ぶこともあります。

そして、エンジニアリング企業はそのプロジェクトを請け負う企業ということで、Contractor(請負者)と呼ばれます。

また、実際に建機や作業員などの人員をもち、建設工事を主体的に行う企業をSubcontractorと呼びます。

個人的には、最初これを聞いた時、顧客だけがCompanyであったり、Sub(~の下)という言葉に上下関係が潜んでいそうな感じだな、と印象を受けましたけども。。

まとめ

いかがでしたでしょうか。まずは、ニッチな業界である「プラントエンジニアリング」という業界について概説してみました。

もう少し具体的な仕事内容や海外勤務についてはまた別の記事で書いてみたいと思います。

エンジニアに興味のある方、就活生の方などの少しでも参考になればと思います。

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